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このページでは現地作業における熱中症について、予防対策やなってしまったときの対処について紹介しています。
夏場の現地作業は暑くてしんどいですよね。
室内作業でもすべてがエアコンの効いた涼しい部屋ではありません。
作業着も汗でぐしょぐしょ、ヘルメットを被ってると頭も蒸れて体もべとべと。
それだけでもイヤですが、あまりにも暑い場所で作業を続けていると熱中症になって倒れてしまうこともあります。
最悪のケースでは死に至ることもあります。
しっかりと対策をすれば熱中症は予防できます。
熱中症について理解して事前に対策をしておけば、倒れてしまうことも防げます。
あなたの身は誰かが守ってくれるわけではありません。
あなた自身が知識をつけて予防し、守る必要があります。
このページで熱中症についての知識、予防対策を理解して自分の身を守りましょう。
※現地作業の手順については『制御盤やメンテナンス時の現地調整の基本手順(全体の流れ)』をご覧ください。
目次(概要)
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1.熱中症について
熱中症とは?
熱中症とは、高温多湿な状況で体温が上昇し、体の中の水分、塩分のバランスが崩れたり、体温調節機能が低下することによって頭痛やめまい、けいれんなどの様々な症状を起こす総称です。
熱中症の主な症状としては以下のようなものが挙げられます。
・軽度:立ちくらみ、軽い頭痛、大量の発汗
・中等度:嘔吐、頭痛、倦怠感、虚脱感
・重度:けいれん、高体温、意識障害
熱中症になりやすい条件は?
熱中症になってしまう条件としては『高温多湿』の状況下です。
日本の夏はまさに高温多湿ですが、本人が高温多湿と感じる場合もなってしまいます。
以下のような状況下では注意が必要です。
・気温が高い、湿度が高い
・気温は高くなくても照り返しが強い
・風がなく(無風、弱風)湿度が高い
・急に温度が上がったとき
真夏は暑いことが分かっているので気をつける方が多いのですが、意外と見落としがちなのは『急に温度が上がった時』と『無風(弱風)時』です。
風がなく不快に感じている状態、体が急激な温度変化に対応できないことが原因。
救急搬送された方の実に37%が屋内で発症して運ばれています。
ある程度の温度がある環境下においては熱中症になる可能性があることを理解しておきましょう。
どの時期に多く発生するか
熱中症と聞くと真夏に発生していると連想する方が多いです。
たしかに7~8月には熱中症の発生は多くなっています。
実は梅雨時にも熱中症の発生が多くなっています。
梅雨の晴れ間などで急激に温度が上昇したとき、体が暑さに慣れていないこと、急激な温度変化に体がついていかないことが原因です。
真夏だけではなく、初夏や梅雨時にも熱中症に注意が必要です。
2.熱中症にならないための対策は?
利尿作用の高い飲み物は避ける
熱中症にならないためには、利尿作用の高い飲み物はなるべく避けましょう。
具体的には以下の飲み物です。
- コーヒー
- 緑茶
- 紅茶
- ウーロン茶
- コーラ
- トマトジュース
- 赤ワイン
- ビール
- 牛乳
上記のカフェイン、カリウムを含む飲み物は利尿作用が高いので、他の飲み物に比べて尿による水分の排出が多くなります。
仕事中にコーヒーやお茶を飲まれる方は多く見かけますがカフェインが多く含まれます。
ビールや赤ワインなどのアルコール飲料や牛乳も同じように利尿作用が高いです。
仕事中のコーヒーやお茶も、現場作業のときには飲み方に気をつけましょう。
麦茶はミネラルも含まれていてカフェインの含まれている量も少ないのでオススメです。
汗をかく前に補給
熱中症を予防するためには、汗をかく前に水分、塩分を補給しておくことが大事です。
現地作業においては作業開始前に水分だけでなく、塩飴や塩タブレットなどで塩分補給もしておきましょう。
汗をかくと水分と一緒に塩分も流れ出てしまいます。
汗をかいた後も水分補給、塩分補給は必須です。
大量に汗が出ていると感じたときは、上長に申し出て少し長めに休憩を取らせてもらいましょう。
熱中症の対策は、作業をする前の段階で防ぎましょう。
普段から気をつけること
作業前の段階で水分や塩分を補給するといいのですが、その他に普段から気をつけた方がいいことがあります。
まず、朝食は必ず摂りましょう。
汗をかくと水分、塩分の他にミネラルも失われます。
朝食から水分、塩分の他に必要なミネラルも補給することで熱中症を予防することにつながります。
また、前日の深酒や寝不足も熱中症を発生しやすくします。
利尿作用により水分排出が多くなったり、寝不足で体の調節機能の働きが鈍い状態では熱中症を発生しやすくなってしまいます。
もうひとつ、体を暑さに慣らすことも熱中症の予防となります。
汗をかく習慣の無い人ほど熱中症になりやすいです。
日々の軽い運動などで汗をかいて暑さに慣らすことで熱中症を予防できます。
毎日の体のケアを怠らないことが熱中症の予防につながります。
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3.熱中症になってしまったときには
熱中症になってしまった時はどうしたらよいか
万が一、熱中症になってしまったときはどうすればよいか、把握しておくことも重要です。
自分が、仲間が熱中症のような症状となってしまったときにはすぐに対応できるように把握しておきましょう。
次の項目から説明します。
水分、塩分(ナトリウム)を補給する
大量に汗をかくことで水分と塩分(ナトリウム)の不足がおきます。
水分摂取が可能な状態であれば、すぐに水分と塩分の補給をしましょう。
スポーツドリンクよりも経口補水液の方が糖濃度が低く電解質濃度が高いので吸収率も良いです。
摂取できない状態で飲ませるのは危険ですので、本人の意識がしっかりしていて飲める状態のときには飲ませましょう。
涼しいところで横になる
作業環境の過剰な暑さによって熱中症になることもあります。
涼しいところへ運び、横になって休ませましょう。
クーラーの効いている部屋が望ましいですが、遠い場合などは衣服を脱がせて体の熱を逃がすようにしてあげます。
体温が上昇している状態となっていることが多いので、なるべく熱を逃がせる状態にしてあげましょう。
けいれんなどの危ない症状の時はすぐに救急車
意識が薄れている状態、激しい嘔吐や頭痛、けいれんを起こしているときには、前述した応急処置に加えてすぐに救急車を呼びましょう。
熱中症は命を奪うこともあります。
迅速な対応が自分や仲間を助けることにつながりますので、躊躇せずに救急車を手配しましょう。
4.さいごに
熱中症は時間が経過してから発症して、最悪の場合は亡くなってしまうこともあります。
発症させないことが1番の予防であることは言うまでもありません。
特に夏場の現地作業では過酷な状況下であることが多々あります。
自分では気づくのが遅れることも多くあります。
他人が見れば気づけることもありますよね?
一緒に作業をしているメンバー同士で声を掛け合ったり、お互いを気にかけながら作業しましょう。
安全作業はもちろんのこと、熱中症対策も怠らずに対策していきましょう。
関連記事:制御盤やメンテナンス時の現地調整の基本手順(全体の流れ)